オトナの計算 について
無料で読む方法、あらすじとネタバレ、感想を紹介します!
以下の短編が収録されています
・オトナの計算
・手の中はからっぽ
・バカの回転
・セレブゥ?
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オトナの計算 のネタバレ
マミは俊と結婚して2年になる。
マミは元アナウンサーで俊は現役の一流サッカー選手だった。
プロポーズをしたのはマミからで
雨の日にドラマチックな演出を計算して行っていた。
マミは新人アナウンサーのスズコにサインを頼まれて書いてあげる。
スズコはスポーツ担当で
俊と結婚したマミを羨ましいという。
マミは俊との出会いも計算ずくだった。
女子アナの寿命が短いことを計算に入れており
人気が絶頂の時に俊が通うクラブを下調べしておいて知り合った。
計算通りに結婚をして
その後も女子アナ退職後もマスコミの注目を集め続けた。
アスリートの妻として
いろんな仕事がどんどん入ってきた。
セレブ主婦のための
“雑誌のカオ”
となる仕事が入ってきて
“こういう仕事を待っていた”
と喜ぶ。
マミは子供を産むことも計算に入れて
雑誌でその様子を追ってもらうようにする。
俊はシーズンオフ中で自主トレーニングをしている。
マミは体調管理のため
食べ物や飲み物は細かく管理していた。
マミは俊に対して
“私と結婚してよかったでしょ”
と思っている。
マミはそろそろ子どもを作りたいというが、
俊は練習で疲れたと寝てしまう。
マミは雑誌の仕事で忙しく出かける。
俊のために食事を用意しておいて
ちゃんと食べるように指示する。
テレビ局に行くと泥だらけのスズコがいた。
スズコは草サッカーの取材に行ったという。
楽しそうにサッカーの話をするスズコを見て
“要領の悪いコ”
と思う。
スズコはマミと俊の暮らしを羨ましそうにしている。
マミは
“あなたにもチャンスある(下位リーグ選手とね)”
と笑顔をみせる。
ある晩
マミは俊から
“別れてくれ、彼女に子供ができた”
と離婚を頼まれる。
俊の前から付き合っている彼女がいるというが
マミはすかさず
“堕ろさせて”
という。
マミはその女の計算高さを指摘するが、
俊はそんなことができる女性ではないという。
俊の相手はマミもよく知っているスズコだった。
俊はスズコといると
プロを目指していたときの気持ちを思い出せるのだという。
そして
スズコは俊に対してマミのようにイロイロ指示を出したりはしないという。
俊は欧州クラブへ移籍する際に、
スズコと一緒に暮らすという。
マミは
“離婚なんて絶対承認しない”
というが
俊は籍を入れなくてもスズコと暮らす決意を決めている。
マミは計算違いに呆然とする。
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手の中はからっぽ のネタバレ
ハルカは小さいころから可愛いと評判の女の子だった。
テレビの世界の芸能界に憧れるが、
田舎に住んでいるため無理だった。
歌は下手なため
“アイドル歌手は無理”
ということに気付く。
中学に入学すると流行っているファッション雑誌に写真を送ってみる。
写真は雑誌で採用されて学校で評判となる。
しかし
芸能界からは何も音沙汰は無かった。
ハルカは何とかして東京へ行き、
渋谷や原宿でスカウトされるチャンスを待つことにする。
ハルカは東京の短大へ進学する。
渋る親を説得しての東京での一人暮らしだった。
原宿や渋谷を歩くがスカウトの声はかからない。
ハルカはナンパされ、
ホテルまで行くとお小遣いをもらえた。
その方法で金を稼いで
おしゃれな服を着て街を歩くととうとうスカウトされる。
ハルカはファッション雑誌に取り上げられてご機嫌だった。
取り巻きのファンの中で
真面目な大学生の寛之に肉体関係を持たせてあげるほどいい気分だった。
ハルカは妊娠してしまう。
ハルカは寛之を責めるが
実は父親ははっきりとしていなかった。
ハルカは中絶手術を怖がる。
仕事も妊娠のためなくなってしまう。
寛之はハルカに結婚を申し込むと
ハルカは
“寛之のせいだから責任取ってもらうしかない”
と思い結婚する。
結婚して子供が生まれると
寛之の両親は大喜びする。
ハルカは20歳で子持ちの母になってしまったことを嘆いていた。
しかし
子供の雄太が器量よしなら親子モデルの可能性を考える。
東京で暮らしていたが、
寛之の父が急死してしまい寛之の実家で暮らすことになる。
ハルカは
“東京を離れるのはイヤ”
と嘆くが仕方なく寛之の実家暮らしとなる。
5年後
寛之の実家の繁華街では、
ハルカは夜な夜な飲み歩いていた。
地元テレビ局のディレクターと知り合い、
仕事を貰える可能性に喜ぶ。
ハルカと寛之の結婚生活は破綻していた。
ハルカは家事をせず
服や化粧品を買い漁っていた。
寛之も寛之の母も諦めている様子。
寛之が少しでもそのことを指摘すると
ハルカは
“結婚してあげたのはわたしよ”
と逆上する。
ハルカは
“雄太の顔じゃ親子モデルも無理”
と実の息子のことまで責めだす。
ハルカに注意をしても無駄だった。
ハルカは地元テレビ局のプロデューサーと不倫関係となる。
ハルカは
“ハタチで独身”
と年齢と子供を産んだことを偽っていたが、
妊娠線を指摘される。
“どこまで足を引っ張られるんだろう”
と旦那と子供に理不尽な怒りを向ける。
不倫が発覚して離婚することになる。
息子への面会も制限される。
ハルカに向けた息子の最期の視線が、
母に対する恋慕か怒りなのかハルカにはわからなかった。
ハルカは実家で母と二人で暮らす。
ハルカの兄は一部始終を母から知らされる。
兄は自分の妻に
“ハルカは目隠しして人生を歩いている奴”
という。
ハルカを甘やかした自分たちにも責任はあるという。
ハルカは
“芸能界に入りたい”
と言ってはいたが
常に受け身で自分で努力をしなかった。
“誰かがしてくれて当たり前”
と子供のように思っていた。
兄は
“自分の手の中にあるものに気付かない、感謝どころか気づきもしない、それは持ってないのと同じで目隠しして生きている”
という。
ハルカは実家の母の容態が悪くなるのを支えて病院に行こうとする。
母は
“娘産んどいてよかった、介護されるときに気楽”
というと、
ハルカは青ざめて
“私東京に行く、タレントになる”
という。
母は呆れた表情で
“まだそんなこと言ってんの?”
というと、
ハルカは逆上して母を階段から突き落とす。
母は首をおかしな方向に曲げて動かなくなる。
母をみたハルカの悲鳴はいつまでもこだましていた。
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バカの回転 のネタバレ
ある占いの店が評判になっていた。
同じアパートに住む住人の
ユキ、ミドリ、シズヨの3人は別々に相談に行く。
ユキは20歳の大学生いだった。
同棲中の彼氏の賢二は典型的なヒモ男だった。
借金でアパートを追い出されて、
ユキの部屋に転がり込んできていた。
借金がバレても開き直ってユキに金を借りていた。
ミドリは36歳の主婦だった。
一人息子と旦那と暮らしている。
旦那は冴えないサラリーマンだが
その手堅さが魅力でお見合い結婚していた。
結婚して10年で旦那は15キロも太ってしまう。
旦那の背広から避妊具が出てきて浮気が発覚していた。
ミドリは
“カバの分際で浮気か”
と激怒する。
シズヨは71歳の未亡人だった。
飼い犬と静かに平穏に暮らしていたが、
息子の稔が転がり込んでくる。
稔は会社を首になり
失業保険も切れたためミドリの部屋でゴロゴロしていた。
ミドリは
“気楽だったころに戻りたい”
と思っている。
占い師は全員に
“あなたの中ではもう決めているハズです”
と答える。
全員その言葉が響いた様子。
3人は男たちに
“出ていって”
と言って追い出す。
追い出された男3人は
近所の公園で出会って飲みに行くことになる。
女たちへの愚痴で盛り上がる。
女たちは男を追い出したが
“これでよかったのかしら?”
と思いもう一度、占い屋に行く。
占い師は三人に
“心の奥底の本当の願いを実行に移すのです”
と同じことを言う。
そのころ
男たちは女が不在の部屋をそれぞれ回って飲みまくっていた。
女三人は
“やはり愛が一番”
と思い許してあげることにする。
女三人がアパートに入ると
男たちはパンツ一丁で大騒ぎをしていた。
それぞれの愚痴を大声で叫んでいる。
その様子を見て女たちは激怒して掴みかかる。
男の住人がアパートに帰ってくる。
その男は占い師だった。
占いの仕事中は
化粧をしてガウンを被って変装していた。
男は
“俺のでまかせの占いのせいじゃあないよな…?”
と思う。
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セレブゥ? のネタバレ
ユリカは大手の保険会社で働いている。
世界的に有名なセレブの
“オブスマ・クマコ”
が自分たちの部署の部長になることを楽しみにしていた。
クマコがやってくると
写真との違いに困惑する。
写真はかなり修整されたものだった。
配属のお祝いで世界各国から大量の花束が届く。
クマコはあらゆる国の言語を話すことができて、
電話でお礼を言っている。
クマコは雑誌の取材を受ける際には、
大物女優並みの扱いを要求していた。
保険会社の記念日のパーティには、
旦那同伴で出席する。
クマコの旦那は有名な華族で男爵だという。
各国の重鎮たちが
クマコと旦那のスケタケに挨拶に来る。
その様子に社員たちは圧倒される。
仕事面ではユリカはひたすらクマコの雑用係だった。
雑用に追われて忙しく本来の仕事ができないが、
クマコは
“最近企画を提出していない、もっと真剣に仕事しないと”
と注意する。
ユリカは部署の同僚たちと飲みに行く。
同僚たちもクマコのうさん臭さに気付いている様子だった。
クマコは知識と言語力とコネクションは豊富だが、
実務能力に欠けているのだとみんな気付いてきている。
ユリカは自分たちの部署が
会社の問題児を集めたメンバーであることに気付く。
ユリカはクマコが
“自分たちを辞めさせるために派遣されたのでは?”
と疑いを持つ。
ユリカは休日にクマコに呼び出されて自宅に行く。
クマコの住んでいるのは高級マンションだった。
クマコと旦那のスケタケが出迎える。
クマコは自室の掃除をユリカに任せて台所に行ってしまう。
クマコが一人で掃除をしていると、
スケタケが一休みしようと言ってジュースを持ってくる。
スケタケは自分の浮世絵のコレクションを見せる。
世界中の上流階級の人達は、
珍しがって浮世絵を喜ぶのだという。
スケタケは春画を見せると
ユリカは意識が朦朧としてくる。
スケタケはユリカに薬が効いたのを確認して、
セクハラをしようとする。
ユリカが呼ばれたのは
スケタケがクマコに頼んだからだという。
クマコの実家は実はたいした家柄ではなく、
スケタケの実家がセレブなためクマコはスケタケに頭が上がらないのだという。
スケタケは
“この体位を試してみようか?”
とユリカに迫るが
ユリカは何とか自力で逃げ出す。
会社がクマコを迎え入れた理由は、
セレブの顧客を増やすいいマスコットになるからだった。
クマコの能力不足は会社も把握していたが、
それを差し引いてもクマコの持つ影響力は魅力だった。
実際に金持ちなセレブの顧客は増えていた。
ユリカたちは会社にとっていつ辞めてもいいような社員ばかりだったため、
クマコを部長にすることは一石二鳥だった。
翌日
クマコは何事も無かったように職場に現れる。
ユリカは
“いつか本性を世間にバラしてやる”
と思いつつも
“どこか気の毒な人”
と同情もする。
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オトナの計算 の感想
「オトナの計算」はマミの主張は正しいのかもしれません。
スズコの描写が少ないので何とも言えませんが、
そもそもスズコが
“いい子”
なら不倫をしていません。
ほぼ間違いなく
“もしかしたらワンチャンあるかも…”
という思考があったと思います。
また
マミはアスリートの妻としてはどう考えても理想的です。
確かに食事や飲み物の指示はうっとおしいと思います。
しかし
それは一般の夫婦ならであり、
アスリートの妻ならそのくらいの管理は当然です。
好き嫌いが多い俊に工夫をさせてイロイロ食べさせるとか
“お母さんかよ!”
というレベルの良妻ぶりです。
それに
サッカーにあまり興味ないということは、
仕事に余計な口出しをされないという事でもあります。
マミの口うるさい指示に対して、
事前に注意している様子もありませんでした。
注意してもマミが姿勢を変えなければ、
確かにマミにも非があったでしょう。
しかし
俊は唐突に離婚を切り出しています。
ひたすらマミが気の毒に思えてしまいました。
「手の中はからっぽ」は“他力本願”はダメよという事でしょうか。
ハルカは生まれ持った美貌の実を頼りにして
後は人任せな生き方しかできないようです。
ノープランすぎるDQNなメンヘラ女に育ったのは、
兄の言う通り家族にも責任はあるでしょうね。
旦那も情けなさ過ぎてイライラしました。
いくら若くて可愛い女の子と結婚できるチャンスがあっても、
こんな女は選んじゃいけませんね。
托卵の可能性もありますし…
ハルカはたとてチャンスを与えられたとしても、
読者モデル止まりでしょうね。
運よくバラエティ番組などに出れたとしても、
DQNぶりが露呈してすぐに仕事を干されるでしょうね。
“親殺し”
で懲役何年喰らうのか楽しみです。
「バカの回転」は男も女も両方バカということかもしれませんね。
占い師の言っていることは
誰にでも言えることで中身がありません。
女側が勝手に解釈して
自分のその時の都合のいいように捉えています。
もしかしたら
女性が占いを好きなのはこういう事が理由なのかもしれません。
女性は
“自分の悩みが既に答えが出ていて、誰かに後押ししてほしい”
だけなのかもしれませんね。
占い師の男はそのニーズに応えることをビジネスにしていて、
意外と需要があるのかもしれません。
占いに興味ない男性には全く理解できない心理ですけど…
「セレブゥ?」は和む話ですね。
誰にも利益がある采配をした社長は有能なようです。
ユリカたちは人柱のようですが、
それはユリカたち自身の責任なので自業自得なのでしょうね。
ユリカはクマコを憐れんでいますが、
それでも
“クマコには価値がある”
と会社が判断して
実際にクマコは会社に利益を与えています。
クマコは地位を手に入れるために
変態夫と結婚したりちゃんと努力はしています。
おそらく自分の能力の限界にも気づいているでしょう。
それらを全て分析したうえで
“自分を最も高く売る方法”
を見出したクマコは立派なキャリアウーマンだと思います。
ユリカはもっと身の程を知った方がよさそうです。
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