セフレの品格 9巻について
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セフレの品格 9巻とは?
出版社:双葉社
発売日:2016/3/17
作者 :湊よりこ
外出先で破水した抄子は、一樹の父の手により、何とか無事に男の子を出産する。
春翔と名付けられたその赤ん坊とともに、心穏やかな日々を過ごす抄子。
そんな折、一樹がフィフィとともに帰国する。
そこで春翔の出自に疑念を抱いた一樹の父は、抄子の自宅を訪れる……。
デジタルコミックで空前の大ヒットを記録した、大人の男女、心と体の物語、待望の第9巻!!
セフレの品格 ネタバレ その1
抄子は一樹の父を家に入れる。
一樹の父は
“あの子は一樹の子供だね”
と聞くと抄子は否定する。
しかし
一樹の父は一樹の子供の頃の写真を取り出してそっくりだと指摘する。
一樹の資料から出てきた抄子の写真も持っていた。
抄子は言い逃れできないのを察すると、
一樹の父は
“我が家にはかかわらないで欲しい”
といって金を差し出す。
一樹の父はこれ以上は一樹をややこしいことからは遠ざけたいという。
抄子は金は強引に差し替えすが、
代わりに一樹の写真が欲しいという。
一樹の父は
“一樹があなたに惹かれたのはそんなところなんだろう”
といって帰っていく。
一樹が病院に復帰すると
すぐにお客さんがたくさん来て病院は賑わう。
そのため一樹は疲れ切っていた。
フィフィがマッサージしてあげていると、
母がやってきて
“おじゃまだったかしら”
といいつつもフィフィに似合いそうなアクセサリーを沢山持ってくる。
母はフィフィを気に入った様子だった。
母が戻っていくと
フィフィは一樹を外に連れ出す。
フィフィは先ほど母から貰った指輪を見ながら
“一樹、これはあなたの大切な人に…”
と話し出す。
一樹は困惑すると
フィフィは
“ショウコ”
と名前を出す。
一樹は抄子の名前をフィフィに教えていないハズだった。
フィフィは一樹が寝言で何度も抄子の名前を呼んでいたことを指摘する。
“抄子ごめん、抄子愛してる”
と言っていたというと
一樹は恥ずかしそうにバツが悪そうにしていた。
フィフィは
“大人なら逃げずに向き合いなさい”
といって
指輪を一樹に手渡す。
一樹の帰国が同級生にも知れ渡り、
高校の同級生を集めて歓迎会をすることになる。
抄子や華江にも招待メールが届くが、二人はいかないことにする。
一樹が居酒屋に行くと男だけだった。
主婦たちは急な夜遊びは無理なのだという。
男たちは飲み会をアプリで実況中継していた。
抄子たちは遥と華江と一緒にタコ焼きを作って飲んでいた。
スマホの通知が頻繁に来るので見ると、
一樹の歓迎会の実況中継に気付く。
それを見た遥は
“いい歳して男って…”
と呆れていた。
酔った遥が
“偵察に行っちゃおう”
といってハルトを抱っこしてタクシーを捕まえる。
抄子は止めようとするが
華江がタクシーを止めてしまったため仕方なくみんなで乗り込む。
飲み会の近くでおろしてもらうと、
抄子は一樹を発見する。
一樹も抄子を見つけて駆け寄ってきて
“二人で話がしたい”
というので華江と遥はハルトを連れて先に帰る。
一樹は
“今更かもしれないけど、誤解を解きたい”
と熱心に言うので
抄子はついていく。
“静かなところ”
でいった先はラブホテルだった。
抄子は以前とは違い
終始落ち着いた様子で一樹の話を聞いていた。
一樹は最初から全て話しだすと、
抄子は堕胎した子が一樹の子だと知り泣き崩れる。
“ハルトがいなかったら心がおかしくなっていた”
というほどのショックだった。
抄子は一樹に泣きつきながら
“ハルトのことは一樹になんて言えば…”
と迷っていた。
翌日
二人は水子供養のお参りに行く。
抄子は
“フィフィ”
のことを一樹の父から知らされていたが、
一樹は
“友達で俺たちの後押しをしてくれた”
という。
一樹は
“俺たちこれからどうする?夫婦?恋人?セフレ?”
と尋ねると
抄子は
“全部がいい”
とこたえる。
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セフレの品格 ネタバレ その2
一樹と抄子は浜辺で幸せそうに抱きしめ合うが、
抄子は太ったのを気にしていた。
一樹は
“別れてから2年以上してない”
とおどけながら迫ると
抄子は
“1年前にしたのを忘れてる、アレでハルトができたのに”
と呆れていた。
ハルトが心配になり帰りたいというが
“用があって…”
といってハルトの存在は伏せることにする。
一樹は帰りの電車のなかで抄子と手をつないでいた。
抄子は恥ずかしがるが、
一樹はパリでの夫婦の形を説明する。
パリでは老夫婦が当然のように仲良く手を繋いで街を歩いているのだという。
一樹は
“おれと抄子もそうなりたい”
というと抄子も同意する。
抄子はハルトのことを言い出せないまま家に帰る。
一樹は自宅の屋上でバーベキューをしていた。
抄子は急な呼び出しでハルトを預けることができず行くことができなかった。
一樹は残念そうにしている。
華江は高級な肉をもって参加してみんな喜んでいた。
猛はボクシングをやめたため沢山食べていた。
猛は咲との結婚したいというと
一樹は
“おめでとう”
というので猛と咲は安心する。
猛はいつまでも一樹の世話になるわけにいかないため、
引っ越しするという。
猛がボクシングを網膜剥離で引退することになり、
荒れていた時に作った壁の穴をみんなで面白がって見に行く。
華江とフィフィは屋上に残っていた。
二人はすぐに打ち解ける。
フィフィは華江の悪戯でびしょ濡れになったため、
裸になりプールに入ってくる。
華江は一樹からフィフィはレズビアンだと聞かされていた。
それを指摘すると
フィフィは
“以前はね…今は男もイける”
という。
フィフィは
“私上手いよ”
というので華江は興味を持って誘う。
フィフィは華江にキスをして体を責める。
華江は満足そうにしていた。
終わった後に華江に着信があり
“仙台牛美味しかった”
と親しそうに誰かと話す。
華江が
“主人”
というので
フィフィは
“ふざけるな、人妻なんて知らなかったあんたとんでもない女だな。私もヤケクソでしなきゃよかった”
と激怒するが
華江は
“ヤケクソで私としたの?”
とムカっとする。
フィフィは怒って裸のまま行ってしまう。
抄子は
“早く解決しなきゃ”
と思い
一樹の父の元を訪れようとしていた。
“産後の調子が悪い”
という理由をつけて受診する。
“大事なお話があるのでお時間とっていただけませんか?”
と書いたメモを看護師にバレないようにそっと渡すと、
一樹の父も会う場所と時間を書いたメモを手渡す。
抄子と一樹の父が合う約束をしたホテルでは、
華江と一樹がバーで飲んでいた。
一樹は華江に
“抄子はオレに隠し事しているだろ?”
と相談する。
一樹は
“男の気配がする”
というので
葉巻を吸っていた華江はむせて驚く。
華江は
“私の口からは言えない。男と言えば男なんだけど…”
というと一樹は落ち込む。
ハルトのことを知っている華江は
“そのうち抄子から本当のことを…”
と慰める。
抄子が一樹の父に会いにやってくる。
二人は最上階に行くためエレベーターに乗ろうとする。
一樹はトイレに行こうとすると、
抄子と父を目撃する。
一樹は
“何故だ?俺の妻と関係を持ち俺の人生を壊した。またなのか?抄子とも!?”
と激怒して父に殴り掛かる。
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セフレの品格 ネタバレ その3
一樹は花瓶で父を殴り殺そうとするが、
抄子が慌てて割って入る。
ホテルの従業員たちが一樹を拘束して警察を呼ぼうとするが
父が
“警察は呼ばなくていい”
という。
一樹は
“昔のことは水に流せても抄子は絶対に渡さない”
と父を罵る。
抄子と父は一樹の誤解に気付き
3人でタクシーで病院に行ってから説明することにする。
タクシーの中では一樹は無言だった。
病院の前に抄子は
“見せたいものがある”
といって自宅に行く。
遥がハルトを抱っこして出迎えると、
遥は不穏な雰囲気に気付く。
一樹はハルトを見て
“孫か?”
というので
抄子は
“違うわよ”
と呆れる。
3人はテーブルに付く。
抄子は
“あの子はハルト、4月に生まれて私が生んだ”
というと
一樹は怪訝な表情で
“誰の子?”
と問いかける。
抄子はショックを受けつつも
“あなたの子”
というと
一樹は
“は…?”
と理解できない様子だった。
抄子は去年の夏に別れ際にしたことを思い出させる。
一樹は
“わけわかんねーこというな”
と狼狽するが
父が
“お前の子だ、私が取り上げた”
という。
一樹は
“あの時…子供が?”
と記憶と結びついた様子だった。
出産は大変だったが
一樹の父に助けてもらったと説明する。
遥はハルトを連れてきて一樹に抱かせる。
一樹が
“ハルト”
と名前を呼ぶと
ハルトは微笑む。
一樹は抄子と父にお礼をいう。
殴ったことに頭を下げるが
父は
“昔のことは水に流せても…”
という一樹の言葉を思い出し
“お前に殴られて気が楽になった”
という。
父は
“お前に殴られてしばらく動けない、責任をとれ。明日からお前が医院長だ”
といって帰っていく。
その晩
一樹と抄子はハルトを真ん中にして川の字で一緒の布団で寝る。
一樹、抄子、遥、ハルトはキャンプに来ていた。
家族になってから初の連休だった。
川と花畑に探索に行くと
遥は一樹がポケットから指輪を取り出すのをみて席を外す。
一樹は抄子に
“プロポーズは2回目だけど…”
と話し出す。
二人は
“どんなことも包み隠さず伝える”
ことを約束しあう。
一樹がプロポーズをしかけると
遥がやってきて
“コレ、そっこーで作った”
と花で作ったティアラを抄子につける。
一樹は気を取り直し
“俺と結婚してください”
とプロポーズすると
抄子は
“はい”
と言って受け取る。
夜にハルトと遥が寝静まると
一樹は外のテントに抄子を誘う。
抄子は一樹に抱かれながら
“永遠にこうしていたい”
と思っていた。
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セフレの品格 ネタバレ その4
抄子と一樹は区役所に来ていた。
婚姻届けの証人のサインはフィフィだった。
二人は提出して無事に受理される。
二人は別々に住んでいた。
一樹の実家に住む話は出たが、
遥は
“一樹さんと一緒に住むのは気が休まらない”
といっていた。
一樹の母は抄子とハルトを歓迎していたが、
“同居できないなら一樹は実家に住む”
と主張していた。
今は一樹のマンションで週末婚というスタイルに落ち着いていた。
二人の間には心配はない様子だったが
一樹は
“華江がさ…あいつやばいよ…”
と抄子に打ち明ける。
5時間前
一樹はフィフィと一緒に華江とお茶を飲んでいた。
フィフィは二丁目のレズビアンバーのママに気に入られて朝まで飲んでいたのだという。
フィフィが婚姻届けの証人にサインをして、華江もサインする。
華江は
“人生の墓場へようこそ”
という。
華江は
“ちょっと意地悪言ってみたくなった”
と少し寂しそうだった。
華江は
“この前バーでおいてけぼりにされた”
というので
一樹は申し訳なさそうにする。
あの後華江は一人で飲んでいたが、
高級な酒を開けたのだという。
会計は仲良くなったアラブ人が払ってくれており、
その後にホテルの部屋で身体で払っていた。
翌朝
“第三夫人になってほしい”
と言われたが断り
帰り際に使用人と遭遇したのだという。
使用人は華江を高級娼婦と勘違いして真っ赤になっていたため、
華江は使用人を誘ってキッチンでたったまましたという。
その後
タクシーで帰ろうとしたが、
下着が汚れて車内で脱いだら運転手ともしたという。
一樹は
“病気になって死ぬぞ、診察に来い”
というが
華江は
“イヤ”
と意固地になっていた。
時間になると一樹は抄子の元へ行っていた。
フィフィは華江に
“哀れなお姫様、本当の愛ってやつを知らないんだね”
というが
華江は
“あなたに何がわかるの”
といって店から出ていく。
近くの席で話を聞いていた男が華江を誘うため、
華江は気軽に受け入れて近くの公衆トイレに入って行く。
華江は
“私がこの世に存在する理由は男に喜びを与えること、男たちの記憶の中に美しく残りたい。私は他には何もない、とりたてた才能も社会の歯車でも母親でもない”
と思っていた。
フィフィは心配そうにトイレの外で待っていた。
終わると花江は携帯ビデで洗っていた。
華江は
“これでも少しは気を付けてる”
というが
フィフィは
“焼け石に水”
と皮肉って煙草をポイ捨てする。
華江は
“ちょっと、地球を汚さないで”
と注意すると
フィフィは大人しく拾う。
足元にはたくさんの煙草の吸殻が転がっており、
フィフィがずっと待っていたのが伺える。
華江は肺がんになる可能性を指摘するが、
フィフィは
“いつ死んでもいい”
という。
“むしろ早くビビアンのもとに…”
と思っていると
華江は
“哀しい目をしてる…”
と気付く。
フィフィは華江の家に招かれる。
旦那はロンドンに出張中なのだという。
破綻しているが愛情はあるのだと華江は夫との関係を説明する。
華江は
“夫とニコラス、本当に好きなのは二人”
という。
しかし
三角関係は角が尖っており刺さると痛いのだという。
そのため
沢山の男と関係を持ち関係を丸くしているのだという。
華江は
“セックスするあ相手は円”
というのに対し
フィフィは
“線だと思う”
という。
二人は価値観がまるで違うと認識しあう。
華江は具合が悪そうに咳き込むとフィフィは心配する。
華江はフィフィに
“もう少しだけ日本にいて私の為に”
という。
抄子は華江とフィフィの関係を知らなかった。
また
華江との永遠の別れが近づいていることにも気づかなかった。
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セフレの品格 9巻の感想
フィフィのファインプレーからの父の併殺…
になりかけましたね。
一樹がブチギレるのは当然だと思います。
抄子はまだしも
父は抄子をホテルに呼び出したのはあまりにも迂闊でした。
あの状況を目にしたら誰でも二人に肉体関係があると思うでしょうね。
一樹の父は殺されても文句言えないくらいの下衆野郎なので、
この時一樹から受けた暴行が原因で死んだりしたら面白そうです。
華江の胸の内が初めて明らかになりました。
私はこれまで華江に対しては
“勘違い高飛車女”
と思っており嫌いでした。
しかし華江の
“男たちの記憶の中に美しく残りたい、私にはそれ以外何もない”
という想いに気付き印象がだいぶ変わりました。
華江は
“世界での自分の価値”
をしっかりと認識しているようでした。
しっかりと自分を客観視できており
年齢的に“自分の賞味期限”が迫っているのに気づいているようです。
どんな美女でも年齢には勝てません。
一樹が病院を勧めたのに頑なに拒否ったのは
“年齢を重ねて醜く老いて生きながらえても自分に価値はない、惨めなだけ”
ということを承知だからだと思います。
この点から
一樹は華江のことを理解できていないのが伺えますね。
もしくは
“理解しているけど友人として失いたくない”
という気持ちから病院を勧めたのかもしれません。
このままだと
華江はニコラスとの再会は果たせそうにないです。
華江はこのまま一樹が言っていた
“誇り高き華江”
を貫き通して死んでしまうのでしょうか…
ラストシーンでは華江の死亡を予期するモノローグで終了でしたが…
華江の散り際に大注目となりそうです。
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